2012年1月30日月曜日

四つの流儀

9月7日蒔きの聖護院大根

     野菜を作る上で大事にしている四つの流儀があります。

     ・播種、定植の時期をずらさない。

     ・施肥設計より土作り

     ・草の管理

     ・収穫時期の予測

    
     ☆播種、定植の時期をずらさない

     播種、定植作業を優先させる。

     無農薬栽培は畑に出でしまたら、あまり手助けできません。

     土の力、天候、人知の及ばないところでことは進んでいきます。

     なので初めに畑に出すときは後押ししてやりたい。

     できることは決まった日にできるだけ畑へ出してやる。

     
     人参を8月1日蒔くのと8月15日蒔くのでは収穫が1カ月以上ずれます。

     冬が早く来て寒くなってしまったら出荷サイズにならないこともあります。

     播種時期はデリケートな部分だと思います。


     ☆施肥設計より土作り

     土壌診断をして、施肥設計(肥料の配分)を前提に野菜作りに取り組む

     方もいますが私は好きではありません。

     畑を数字で管理するのはナンセンスだと思います。

     大事なのは土の中で微生物がバランスよく活動できるか。

     そのための居場所づくりを大事にしています。

、  
     ☆草の管理

     草が出ないような畑はあまり良くないです。

     草も畑のバランスを作るうえでは大事な役割をしています。

     しかし野菜を栽培するうえでは結構やっかいです。

     草の発芽も生育スピードにはとても敵いません。

     野菜は野生植物と違って管理されて育つように品種改良されました。

     草とはうまく付き合いながらやるように心掛けています。


     ☆収穫時期の予測

     契約栽培では出荷時期があらかじめ決まっています。

     市場や直売のように収穫時期が出荷時期ではありません。

     常に出荷時期を見定めて予定通り出すことを意識しています。

     春の葉物の出荷時期の短さにはいつも泣かされます。


     もちろん他にもいろいろ注意する点はありますがここを押さえて

     おけば、大きく外れることはない。

     この10年で裏づけがとれました。

農作業

  
 
         昨日はカブDAYでした。

   先週まで出荷していたトンネルのカブを片づけ、その資材をそのまま

   次の4月出しのトンネルのカブに移動する。

   効率を考え、そのような作付けにしてあります。

   午後から、7条蒔きで70m2本分の種を蒔き、トンネル支柱をさして

   ビニールをのせる。その後、裾を管理機で土をのせ密閉します

   温度、水分がトンネル内で均一になることで発芽を揃います。


   
   定番野菜以外の品目は、基本的に仲間が作っていない野菜、

   手間がかかり作りたがらない野菜を作るように心がけています。

   作るのが少々大変でも売るまで通して考えるとそっちの方が

   いい選択だと思います。

   
   震災後全体の出荷量が少し減少し、1品目の出荷量も減ってしまった

   ので、新たな品目が入るスぺースが出来ました。

   現在の作付けでは、サラダキャベツ、スティックブロッコリー、ズッキーニ、オクラ

        そら豆、空芯菜、カブ、玉レタス、じゃがいもです。

   
   今年はセロリに挑戦しようと思っています。

        まだ世に普及していないけど、おいしい野菜ありましたら、ご一報ください!
   
初めが肝心、まっすぐに!

80センチ間隔のパイプ、狭い方が剥がれずらい

1本おきにマイカ線で押さえて

最後に土寄せ、終了。

2012年1月28日土曜日

限界値

             

              筋力トレーニングで限界がきて、しんどくなってやめていては

     限界値は上がりません。限界のさらに上を行かないと、

     レベルアップはしません。そんなお話です。


     大学を出て入った会社を3カ月で辞めて、ラクロスのトレーニングも

     兼ねて、自転車便(メッセンジャー)を1年半やっていました。

     都内5区を自転車で荷物をひたすら運ぶ仕事です。

     給料はすべて走った距離、荷物の回数で決まります。

     新橋の事務所から無線で仕事が入り

     恵比寿の○○会社から荷物を受け取り、神保町の○○会社まで届ける

     近くの飯田橋から新宿まで、また代々木から芝公園みたいなのを日に

     何回も繰り返す。だいたい一日100キロくらいは走ります。

     朝いちラクロスを行って自転車なので、トレーニングにはなりましたが・・・。

     その時にたくさんの辛い経験をさせてもらいました。
     
     
     冬の雨が降る寒い夜、カッパを着ていても早い段階でしみ込み、汗と雨で

     服の中はびちょびちょ、手、足先はカチコチだった時のこと。

     
     夏の暑い昼間、食欲もないため飯抜きの頭で、ふらふらになりながら

     長い坂道をひたすらペダルをこいだ時のこと。

     
     梅雨の時期、雨が降る中、仕事の合間にコンビニの外の端っこの方で

     三角座りして寝ていた時のこと。

     
     外食するお金も時間もがないので、白ご飯だけをかばんに詰めて

     コンビニのお湯をつかってお茶づけにして食べていた時のこと。

     
     外は寒かったり暑かったりしても届ける会社の中は、快適な空間で

     すずしい顔で荷物を受け取る人を羨ましいがっていた時のこと。

     
     こんなに頑張っても貰える給料が安いこと。

     
     いろいろ辛いことがあっても、大学まで出してもらったのに
     
     ラクロスのために会社を3か月で辞め、次に就いた仕事を辞めるわけには

     いきませんでした。やるしかないんだと呪文のように言い聞かせ続けました。

     いままであれを超えるつらい仕事は経験したことはありません。

    
     農業の世界に入り、初めは稼げないので畜産のバイトもしました。

     生き物相手で大変な仕事だったけどあれよりはマシ。

     
     独立して、畑が大草になって何日も永遠草取りした仕事も

     あれよりはマシ。

     
     出荷が増え夜中まで嫁と仕事した時もあの仕事よりはマシ。

     
     あの自転車便の日々、涙がでるほどつらかったけど

     自分の限界値が上がった時代でした。


     
     限界値を上げるのは若いうちの方がいいです。

     
     「若いうちの苦労は、買ってでもしろ!」って言いますもんね。

2012年1月24日火曜日

アリとキリギリス

    夏の間アリたちは冬の食料の確保に働き続け、キリギリスは

    歌を歌って遊び働かない。やがて冬が来てキリギリスは食べ物がなく、

    アリに頼むが「夏には歌ってたんだから、冬には踊ったらどうだ」と

    断られ、キリギリスは餓死する。(イソップ物語)


    薪ストーブは薪がなければただの鉄のかたまりです。

    夏の間、そのために薪の準備をした人だけが冬の間、ストーブで

    暖をとれる。

    (実際は割った薪を風通しのいい所に置いて1年以上乾燥させる)

    
     始めたばっかりの頃は準備した薪が少なく、すぐに底を尽き

     割ったばかりの薪をくべるが煙ばかりで全然暖まらない。

            煙突はすぐ詰まるし、においは出るし・・・(+_+)


    そんな自転車操業はほんとつらいんです。

    そうならないためにも忙しい夏の間に死にものぐるいで割るしか

    ないんです。

    
    冬の間の暖は夏の間、真面目に割ったものだけのご褒美です。


    
    薪がなくても餓死しないけど、将来のことを考えずに行動すると、

    その将来が訪れた時に、困ることになる勉強ですね。

     

朝から野菜のコンテナふたつ分は使います。
木を切るのは水を吸っていない冬の方が乾燥は早い
夏切った木だと1.5倍乾燥に時間がかかる

土台

フリルとグラディエイションが絶妙。


     毎年買ってしまうシクラメン。大人になってから好きになった花です。

     クリスマスシーズンでは高くて買えなかったものも、今なら買える。

     いつも行く花農家直の店で、一目惚れでした。

     
     
     花を見る時にまず株を見てしまうのは職業病でしょうか。

     葉っぱの枚数、色、大きさ、固さに自然と目がいきます。

     切り花でないので、今咲いている花が枯れても株がしっかりしていれば

     次から次へと花芽を付けてくれます。

     
     野菜も同じなのですが大事なのは見えない部分です。

     人も野菜も土台である根っこが貧弱なものはいい味は出せません。

     その根がしっかりしてるかは、株を見ればはっきりわかります。

     見えないものを考えてみると、いろいろなことがわかります。


     と言っても野菜を買う時は株を見ることはできません。

     果物も野菜もただの見た目の判断だけだとわかりません。

     
     ほんとうにおいしものを買いたかったら、作っている人を知ることが

     大事です。野菜も生き物なので育てるには、ただのマニュアルだけでは

     おいしい野菜はできません。

     野菜作りの土台作り、まず生産者にあると思います。

     愛情を持って観察し、丁寧に適切に育てることが出来る人。

     いい加減でお金のことばかり言っている人に、おいしい野菜はできません。


     おいしいものを作れる農家は、食べる人のことを考え、まわりのいろいろな

     ことに配慮し、愛情を持って野菜を育てられる人だと私は思います。

2012年1月22日日曜日

ひとり暮らし

今日は声が聞こえないなー。

     ただいま、ひとり暮らし生活です。

     年末年始、ろくに休まず出荷していたのでお休みも兼ねて、実家に

     嫁が子供らを連れて帰省しています。

     私も雨が降っているのもあり、農作業お休みモードです。

     ここぞとばかりにお話したい人に連絡し、じっくり話をしています。

     しかし家に帰るといつも賑やかな(うるさい?!)家も

     今日はひっそりしています。

     
     子供が小さいうちは、母と子は一心同体といいますが

     自営業のうちでは、父親もいつもいっしょにいるので、いないとなにか

     穴が空いたようで、もの足りません。


     人は忙しい思いをするから、ゆっくりした時間を楽しめる。

     人はしんどい経験をするから、よろこびを感じる。

     いつも騒がしいから、静けさがいいと感じ・・・ない。

    
     私はいつも賑やかでいいみたいです。


     
     はやく帰ってこーい。(^o^)/

かりゆし58



     かりゆし58最高です。

     愛のはじまりは母ちゃんですネ!

     忙しい日々のなかに愛をみつけましょう。


     政治も経済も愛がなければ、残るのは競争だけですよね。

2012年1月21日土曜日

ばっかりも卒業

    
彼にもばっかりの血が受け継がれております。
本を読むと体勢なんてなんてどうでもよくなる様子
        
    私はばっかり人間です。

    ひとつのことにアンテナが向くとそれしかできない単細胞な人間です。

    
    大学時代もそれまでこれといったスポーツをしたことなかったのに、

    ラクロスを始めて、とりつかれたかのようにラクロスばっかりでした。

    朝他大学の練習に参加し、農大に帰り自主練し、夕方チームの練習をする。

    グランドにいなくても頭はそればっかり。

    テレビを見ていても買い物に出かけてもいつも手にはクロスがありました。

    社会人2年間も含め、6年間ラクロスばっかりでした。


    農業を始めてからも、畑で上手に野菜を作り、しっかり売ることだけに集中し

    他のことがずいぶんおろそかになってしまいました。

    畑でのイベントでさえ、頭を切り替えるのにずいぶん時間がかかりました。
    


    それらを16年見続けた嫁から

    「バランスを身につけなさい」と助言をいただきました。

    仕事とのバランス、家庭とのバランス、仲間とのバランス、

    余暇とのバランス、社会とのバランス・・・。

    いろいろなバランスを考えなくてはいけないようです。
    
   
    もうそろそろばっかりだけでは通用しなそうです。


    
    最近は、「つながり」にアンテナが向いているので

    そればっかりにならないように気をつけています。

井の中の蛙、大海に出た。

役割をもってコロニーを守る姿は美しい
    
    最近外へ出る機会が増え、いろいろな人に会い感じたこと。

    農業へ野菜へ愛のある人、熱い想いがある若い人が結構いるということ。

    当然みんな、そのアプローチ、表現の仕方は違います。


    私は単純に野菜を作ることが好き。だからこれからも野菜を作り続けたい。

    ある人は、野菜(自然)のおもしろさ、楽しさを伝えたい。だから発信し続け

    たい。

    ある人は、仲間の野菜を売りたい。作る人と食べる人の間に立ち、農家の

    想いを伝え、架け橋になりたい。もっとつなげたい。

    
    野菜を作っていなくてもそれは関係ない。

    自分のスキル、想いを持ってどんどん農業分野に参加してくれる。

    有機野菜を広めたい、農家を応援したい、自分達が食べるものを守りたい。

    ホント嬉しい話です。


    自分のできることは限られています。

    だから想いのある人とつながって、農業界を盛り上げていきたい。

    今いる少ない有機野菜のお客さんを取り合うのでなく、層を増やし、

    有機農業の輪を広げていきたい。

    有機野菜が当たり前のように食べられる時代が来るように!


    農業への愛は自分やまわりへの愛につながります。

    愛を持ってすれば、日本が抱えるいろいろな問題が解決しそうな気がします。

2012年1月20日金曜日

食いけ

彼の本気の目
    
     JYAGAキッズの食いけは、すごい。食いけがあまって普段食べないもの

     まで食べたお話。

     
     その一  「なんか食べてるよー!」
     
     JYAGA太朗、JYAGA里は双子でいつもいっしょに過ごしていた。

     ある日、嫁が「お菓子あげた?」と聞いてきた。

     私「あげないよ」、嫁「なんか食べてるよー!」

     愛犬のドッグフードを口の中いっぱいに必死に詰め込んで食べていた。

    
      またある日、嫁が「ゼリーあげた?」と聞いてきた。

     私「あげないよ」、嫁「なんか食べてるよー!」

     カブトムシの餌のゼリーを見事に完食していた。

     
     その二 「いたはずなのに」

     次女のJYAGA乃は上のふたりとは対等だと思っているので同じ量
    
     もらわない気が済まない。

     そんな彼女がある日家のデッキで素知らぬ顔で口から棒みたいなもの

     を出していた。嫁「何食べてんの危ないから出しなさい!」でできたものは

     何かの足。嫁「ぎゃー、何食べたの!?」

              隣には空の虫カゴ。昨日捕まえたはずのオニヤンマの姿がどこにもない。

     「それ食うか!」


     その三 「思い出の品」

     まだまだ好き嫌いが激しい4番目のJYAGA花は、親の目が離れたすきに

     ちょくちょく盗み食いをする。

     ある日、倉庫から帰ってくると小さい箱があちこち散らばって、中身が空に

     なっていた。これはお母さんと赤ちゃんをつないでいた大事なものだよ!

     へその緒食べちゃったよ。


     兄弟が多いと食事も戦場だ。うかうかしていたら食べるものがなくなって

     しまう。その気持ちが余ってここぞとばかりに食いものありついた子供の

     貪欲さは恐ろしい・・・。

2012年1月18日水曜日

結界の先は戦場

台所と居間の間にある壁。我が家の暗黙のルール



         我が家には子供にはまたげない結界があります。

   日々その結界の向こうで戦いが繰り広げられています。

   
   メンバー紹介

   長男(JYAGA太朗) 合理的な物事主義で結果重視。唯一の男で頼りになる

                ことを期待しているが、めちゃめちゃ怖がり。

   
   長女(JYAGA里) 人に尽くし認められることに喜びを感じるタイプ。

               兄弟の世話を一手に引き受けみんなの人気者。

               が、認められないと逆ギレする。
  
   
   ちなみに、長男の性格は私に、長女の性格は嫁にそっくり。

    
    
   次女(JYAGA乃) 猪突猛進、自信満々、嫌がらせ大好き。日々、上の二人に

               嫌がらせをするも、逆にやりかえされひどい目にあっている。


   三女(JYAGA花) みんなからかわいがられる得な存在。マイペースで、

               穏やか。盗み食いが悪い癖。

   そして、4人の共通点は人見知り、食いしん坊、お母さん大好き。

   
   みんなそれぞれ性格が違うが、本当に面白いメンバーが集まった。

   ケンカやいざこざは絶えないが、それもまた楽しい。


      結界・・・聖なる領域と俗なる領域を分け、秩序を維持する為に区域を分ける事

2012年1月17日火曜日

できないこと

四人寄れば文殊の知恵?

        自分の知識のなさにビックリしています。

   「六次産業ってなんだろ?」

   
   36歳といえば、もういい大人です。社会に出て10年以上経っています。

   なのに、お恥ずかしながら社会情勢、政治経済、他いろいろ当たり前に

   知っているであろうことが、興味がないあまりに知りません。

   パソコンもそのひとつでした。
  
   メールを覚えたのもここ最近です。
  
   
   これからいろいろな人と出会い、いろいろな話をするなかで、キャラや情熱だけ

   でやっていけるかやや心配ですが、私にはそれぐらいしかありません。

   
        できないことを必死になって出来るようにするより、出来る人に助けてもらい

   ながら、いっしょになにか作り上げていくのが理想です。


   これからもたくさんの知識や技術より、いろいろな人との出会いに期待したい

   です。

   他力本願だって言われそうですが、今は技術よりつながりだと思っています!。

   

   六次産業は、例えば米農家が自前の米で、せんべいを作って自分で売ること。

   一次、二次、三次産業をまとめてやっちゃうこと。

   今日、教えてもらいました。

2012年1月16日月曜日

おいしい野菜

うちの小松菜です。
   

   仲間との間で、野菜の味について話になりました。

   有機栽培の野菜と慣行栽培の野菜、どっちの方がおいしい?

   
   仲間S 「有機でも慣行でも野菜の生育管理がしっかりが行われているかが味の

        違いとして出るんじゃないかな。野菜をよく観察し、絶妙なタイミングで

        管理すればおいしい野菜はできる。」

   仲間I 「有機の野菜は味というより香り(におい)が違う。いままでスーパーの

        野菜には、においがなかった。それが有機栽培の野菜を食べるように

        なってから、野菜のにおいを感じるようになった。においでおいしいと

        感じる。」


    有機栽培は、化学肥料を使わない分ゆっくり成長する。

    細胞一つ一つを作るのに小さな町工場のように手間と時間をかけます。

    草も出るし病気の危険もあるそれらの苦難に耐えたやつだけが大きくなれる。

    その時間と手間の差が味に出てくるんじゃないかな。

    もうひとつは、

    私たちは命を食べて自分の命をつないでいます。

    本来、食べる命はエネルギーの塊です。

    無機質な畑でできた野菜より、生き物が無数にいる有機の畑の方が、

    エネルギーがある野菜が生まれる。

    だから、食べたい(おいしい)と感じる。


    うちの子供たちは生まれた時からあたりまえに有機の野菜を食べています。

    みんな、野菜は大好きです。

    一般の子供達が野菜嫌いになるのは食べたい(おいしい)と感じる野菜に

    出会ってないからじゃないかな?


    大人と違いまったく先入観のない子供が選ぶものが、実は本物な気がします。

    本能で生きる野生動物も自分の食べ物は自分で判断しますよね。

    
    注意書き
    ここでの有機野菜はJAS野菜だけでなく、無農薬無化学肥料の野菜も
    含みまます。

2012年1月13日金曜日

薪ストーブ

広葉樹のほうが薪に向いてるけどね。これは杉です。

         薪ストーブを入れては6年目になります。

   薪ストーブはとっても心地よいものです。

   体の芯から暖まるし、静かだし、ローコストだし。

   しかしスイッチひとつの家電と違い、簡単にはいきません。

   

   薪ストーブの一番大変なのは何といっても薪の確保です。

   薪ストーブは、薪が命ですから

   十分乾燥した薪を冬になるまでにたっぷり用意する必要があります。


   昨日材木さんから来年の薪の原木を手に入れました。


   またまた、仕事ができました。


   
   100ドル札の肖像画のおじさんであり、薪ストーブの発明者でもある

   ベンジャミン・フランクリンはこう言い残している。

   
   「薪で暖をとる者は三回暖められる。一度は薪を切り薪を割る時、もう一度は

   薪を運ぶ時、そして、自分の家を暖房するために薪を燃やす時」と。


   

   実は便利じゃないことに、楽しさだったり心地いいことって隠れていますよね。




   

   

2012年1月11日水曜日

難題

        

   今日午後から友人が援農で、人参の収穫を手伝いに来てくれました。


   畑で作業しながらいろいろな話をしました。

   野菜について、農業について、子育てについて、嫁について。

   最後のトピックが私にとってはとっても難題です。


   私が嫁への不満をもらすと

   友人「今の話、100人の人が聞いたら98人は奥さんの味方ですよ。」
     
      「子供4人見て農作業手伝ってくれたら十分じゃないですか!」
  
   私 「いや。ひと昔前のお母さんはみんな当たり前のようにやってきたよ。」


   友人「今ので残りの2人味方もいなくなりました。」


   私 ・・・大笑 。 


   家族になってパートナーになるとついつい相手へのハードルを上げてたくさんを

   求めてしまう。

   今でも十分頑張っていると思う反面、もう少しやれるんじゃないかとつい思って

   しまう。


   結婚して10年、まだまだですね。私の人生の大きな課題です。


   
   自分には甘いのに嫁と子供に厳しい私、反省です。

2012年1月8日日曜日

鬼軍曹

ボックスって書いたらしい

       「働かざるもの食うべからず」が我が家の家訓です。

    子供であっても、できる仕事をするのは我が家の常識。

    大人が2人しかいないのに子供が4人もいる。

    子供の協力がないと我が家はまわっていきません。

    子供もうすうすそのことには気づいています。

    
    畑モードになっていると子供も大人も容赦なくなる私のことを

    嫁は鬼軍曹と呼びます。


    午前中、嫁と長女で人参袋づめ。

    午後から上の子3人と私で空芯菜の片づけ。

    除草シートをはがし、マルチを4人がかりではがしました。

    終わったら5時すぎ、あたりは暗くなっていました。

    帰って、お風呂と薪ストーブで体を温めてごはんを食べました。
    
    もちろんごはんは山盛り(^-^)

2012年1月7日土曜日

病害虫


難しい秋ミニキャベツ 
              
              昨日に引き続き、栽培方法(病害虫編)です。

     まず病気になりにくい丈夫な体を作り、虫が大発生しないような作付けを 

     心がけます。

     ほとんどは旬の作付けになります。

     旬でない時期に作ることは大変無理があります。

     
     一般的の多くの農家は作った野菜は市場に出します。市場では需要と供給

     のバランスで価格が決まります。

     どこにでもたくさんある旬の野菜は当然安い値段が付きます。

     そのため少ない時期をねらって作付けするため、

     過度な防除が必要となります。

     
     それとは違い私は契約栽培ですべて作付けします。

     
     生産者側 無農薬無化学肥料でおいしい野菜を決めた期間出荷する。

     
     卸先側 決まった値段で決まった量を買い取る。

     
     ざっくりですがこんな約束をして作付けを始めます。

     旬の野菜はおいしくて栄養価があります。なので野菜の旬のこよみに従って

     作付けします。

     それによりある程度の病害虫は回避できます。
    
     
     もう一つは、農家の知恵です。

     野菜の品種、播種時期、株間、条間、野菜管理は多岐にわたります。

     いままでの経験、予測である程度の病害虫は回避できます。

    
     しかし、いろいろ駆使して手をかけてもその年の天候により出荷できない

     場合があります。そのときは素直に諦めます。


     その時のためにも一品目を大面積作りません。多くても20a程度です。

     多品目な作付けが危険分散につながります。 


     農薬がなければ野菜はできないというのは間違いです。

     
     農薬を使わないように農家の知恵を発揮することが農家の使命であり

     おいしい野菜を作ることにもつながります。

2012年1月6日金曜日

肥料

ボカシ肥料
      
           肥料として、自作のボカシ肥料と堆肥を使います。

    市販の有機配合肥料はほとんど使いません。

    その二つだけでも充分おいしい野菜はできます。

    
    ボカシ肥は、平飼いの鶏糞と米ぬか、モミガラ、木灰、鉱石の粉、土着菌を

    樽で嫌気発酵させた甘いアミノ酸肥料。

    堆肥は、豚糞とモミガラの中熟発酵堆肥。


    その堆肥を作付けする1~2か月前に畑に撒き浅くトラクターでかき混ぜ

    1~2週間まえにボカシ肥を入れます。

    
    企業秘密の部分ですがこれが私の基本的な栽培方法(肥料編)です。


    生きた土で野菜を育てることを大事にしています。


    肥料で野菜が育つ訳ではありません。

    お金持ちに生まれた子供だけが立派に成長する訳でないように、

    野菜も元気で育つには、肥料はあり過ぎてもダメなのです。

    野菜自体が成長するにあたり、しっかり根を伸ばし丈夫な体を作るように

    仕向けるのが農家の技です。

    
    肥料は、その一つの要素にしか過ぎませんが

    
    おいしい野菜を作る、大事な一つの要素です。

2012年1月5日木曜日

野菜の味

精進料理?今日の自作の昼ごはん

    海外旅行に興味がありません。その理由の一つに食べ物が合わない。

    小さいころから料理上手?!のおかんの味で育った口が今でも基本にあります。

    
    小さい頃から口に入れるものに冒険したくない。(なぜか子供たちも同じ)

    見た目、味ともに予想できるものが良い。

    ごはんが大好きなのでそれに合うおかず。

    
    自分で料理しても、とてもシンプルなものになります。


    茹キャベツの温サラダ

    蒸したイモ

    カブの浅漬け

    煮豆

    根菜の味噌汁 などなど

    
    野菜そのものの味がはっきり分かる料理。

    野菜が好きな分、そのものを楽しみたい思いがあります。

    
    なので自分で食べておいしい野菜を追及していきたいです!

2012年1月4日水曜日

高校球児

作業ズボンが野球部の練習着 なんかいいネ

    昨年の8月、就活で先生と一緒に農業高校の男子が来ました。

    彼は高校球児で礼儀正しく素直な青年でした。

    「農家になりたい」という相談でした。

    自分の就農した経緯を話し彼の農業への思い聞きました。


    その彼から先月、話を聞きたいと電話がありました。

    とても緊張してたけどいろいろと聞きたい感じだったので

    「畑に来て農作業しながら話しませんか?」

    「ぜひ、お願いします」

    
    私はこの10年で研修生を何度かは受け入れましたがあまり得意な分野では

    ありません。

    畑作業も忙しい、段取り、出荷のことを考えると、とても人のお世話をできる

    余裕がなかったからです。 

    しかし今回は彼の気持ちが素直に理解できたので話をしたくなりました。


    私も学生時代からずっと農業に憧れを持ち、いつかは農家になるんだと

    思っていました。でもなかなか道が見えずにいました。


    農家になるって、例えば看護婦さんみたいに看護学校に行って研修して、

    病院に就職するみたいなはっきりしたルートはありません。

    
    こんな私でよければ、少しでも力になればなぁと受け入れました。


    彼は小学校から野球一筋で、真面目な口数の少ない青年でした。

    でも、農業に対してははっきりした夢がありました。


    そして家庭の事情で学校に行く選択肢はあまりありませんでしたので
    
    高校卒業してこれから社会に出る覚悟もありました。


    彼はまだ17歳いろいろなことをやれる可能性があります。

   
    私があえて具体的な道を示さなくても十分やれそうでした。

    
    農家は考えていることを形にする仕事です。

    
    農家は自分で決めることが非常に多い仕事です。

    
    農家を目指すなら、人に決めてもらった道じゃなく、自分で決めた道を


    歩んでほしい。

    
    自分でこれからどんな道を選んでも、一生懸命やっているやつには


    道は拓ける。


    どんな仕事についても、いままでやってきたこと以上の力は出せません。

    
    彼は野球で培った我慢強さと礼儀正しいを持ち備えているので、


    まずはそれを武器にやってくれそうです。

    


    こんな青年がもっと沢山いれば日本の農業もおもしろくなるのになー


    と思ったこの2日間でした。





    

    

            

2012年1月2日月曜日

ほうれん草

ここまできれいにするのに実は時間かかるんです。

             初仕事はほうれん草の出荷作業でした。

   
       冬のほうれん草は丈が小さかったり、葉っぱを取る部分が多かったり

       ハコベなどの冬草が絡まっていたりと秋のものに比べて調整に倍以上

       時間がかかります。

       そうでなくても小松菜やほかの葉物に比べ手間がかかります。


       昼の11時から収穫し倉庫に持ち帰り調整して袋ずめ、100パック作る

       のに途中昼食休憩をはさみましたが夕方の6時までかかりました。

       ちょっとかかり過ぎですネ。


       でもこの時期のほうれん草は、抜群に甘くおいしいです。

       子供たちもバクバク食べています。

2012年1月1日日曜日

初心忘れずべからず

適期を守っても良く出来過ぎるパターンもあります


            あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

    今年は次のステージに進む準備段階としていろいろなことに

    チャレンジしていきます。


    就農したての頃、お金もない、機械もない、技術もないとないない

    づくしのスタートでした。

    
    そんななか先輩農家の話の中で

    「カブの種蒔きが忙しくて1週間遅くなちゃたよ。」

    
    私たちのように多品目栽培だと収穫と作付けを同時進行で

    やらなければなりません。

    
    現実に出荷の方が優先になり、作付けの後回しにしてしまう

    ことがあります。


    そんな中なんにもない私もこれならできるぞ!と決めたこと。

    
    「適期を逃さず作業をすること」


    播種時期 定植時期 除草時期 管理時期 

    それぞれの野菜にはそれぞれ違った適期があります。

    その適期を知り逃さず作業することが良品をつくることにつながります。

    
    今年も外に目を向けていろいろなことにチャレンジはしていきますが

    自分の本分は忘れず畑で野菜を作る時は適期を逃さず集中して

    取り組みたいです。