2013年1月22日火曜日

化学的な裏付け

なにもない畑に種を落とす瞬間は毎回緊張します。
流れに乗り始めるといつも通りの単調な作業ですが
丁寧にを心掛けて作業します。

一通り終わればほっとして、やり終えた満足感が出てきます。
でもこれからがスタートです。



           今年一発目の畑の作付けで、カブを蒔きました。



    この時期はビニールで保温しないと発芽も生育もできません。



    70日から80日間の生育期間ののち出荷する予定なので、4月上旬になります。




    堆肥やボカシ肥料は2週間前に散布後ロータリーをしたままの畑への播種作業



    でした。まだ雪解けの水分が多く播種機が押しづらかったので、



    1度、空で歩いてからの作業にしました。



    
    播種→トンネル支柱→ビニールのせ→マイカ線で止めて→管理機での土寄せ



    の作業順です。約50mの7条の畝を4本、一人で8時間かかりました。



    毎日のほうれん草の出荷の合間のだった為、足掛け3日がかりになってしまい




    ましたが、雨の前日までに終わらすことができました。





    4本中、2本は新しいPOフィルムでべた掛けをしたもので、残り2本は、古いPOを



    使用してました。どこまで生育の差が出たかの結果を残したいと思います。




    

    栽培は手間と経費をかければ、いいものが取れるとは限りません。



    どこに、なにを、どれだけかけるかでまったく違った生育をたどります。




    今までは現場の経験則(先輩の結果、自分の実践)を頼りに栽培してきました。




    それは裏付けのない栽培とも言えます。



    もしかしたら、土壌の肥沃さでできたのかもしれない。




    もしかしたら、品種、品目選びがうまくいってできてたのかもしれない。




    もしかしたら、抜群に栽培センスがあったから、たまたまできたのかしれない。




    そう考えるともっと色々勉強して、栽培の幅を広げたいと考えています。




    農業生産はただ作業だけだと単純、単調ですが、選択肢を考えるととても奥が深く




    経験則だけで選択するのはもったいない気がします。




    今、36歳、70歳まで農業ができると想定すると34年間できることになります。



    
    しかし、1年に1回しかできないと考えれば34回しかできません。



    無駄に同じ失敗をしないためにも、化学的裏付けがほしい今日この頃です。



    




    



    

    








    

2013年1月11日金曜日

農家の価値

もみ殻2トンダンプで10台分


   茨城の東町に、もみ殻をもらいに行った先の農家さんと話をする機会があった。


 
 
   コメや麦、大豆が主体で春、秋ブロッコリーを作っている70歳近くの大ベテラン



 である。



 30年ほど前からブロッコリー栽培を始めたようだった。



 定植機や培土機からも風格すら感じた。




 

 そもそも小学校の頃に一人で始めた家庭菜園が農業を志すきっかけになった



 自分にとっては、こなれた感じで上手に野菜を作る農家はたいへん眩しく見える。




 面積も自分の何倍も作付けて、もちろん生産技術も経験からの感覚もすばらしい。




 今の農業を批判する人もいるが、単純にベテラン農家の価値は大きいと思う。



 そして学ぶことも多い。




 農業にとっての経験は何にも代えがたい財産であり、受け継いでいきたい。




 立派なおいしい野菜をたくさん作れる農家を目指したい。



 そんな昔からの想いが色あせていないことに気付いた一日でした。





 教わったことのプチまとめ

 

 春ブロッコリーは播種後20日で鉢上げし主根を切ることで根の発根を促す。


 
 定植はお彼岸頃で苗は根がよく回っている方が寒さにも強く、ボトニングも


 抑えられる。定植後べた掛けをすることで正品率が上がる。


 入梅前6月10日くらいには収穫を終える。