2012年1月28日土曜日

限界値

             

              筋力トレーニングで限界がきて、しんどくなってやめていては

     限界値は上がりません。限界のさらに上を行かないと、

     レベルアップはしません。そんなお話です。


     大学を出て入った会社を3カ月で辞めて、ラクロスのトレーニングも

     兼ねて、自転車便(メッセンジャー)を1年半やっていました。

     都内5区を自転車で荷物をひたすら運ぶ仕事です。

     給料はすべて走った距離、荷物の回数で決まります。

     新橋の事務所から無線で仕事が入り

     恵比寿の○○会社から荷物を受け取り、神保町の○○会社まで届ける

     近くの飯田橋から新宿まで、また代々木から芝公園みたいなのを日に

     何回も繰り返す。だいたい一日100キロくらいは走ります。

     朝いちラクロスを行って自転車なので、トレーニングにはなりましたが・・・。

     その時にたくさんの辛い経験をさせてもらいました。
     
     
     冬の雨が降る寒い夜、カッパを着ていても早い段階でしみ込み、汗と雨で

     服の中はびちょびちょ、手、足先はカチコチだった時のこと。

     
     夏の暑い昼間、食欲もないため飯抜きの頭で、ふらふらになりながら

     長い坂道をひたすらペダルをこいだ時のこと。

     
     梅雨の時期、雨が降る中、仕事の合間にコンビニの外の端っこの方で

     三角座りして寝ていた時のこと。

     
     外食するお金も時間もがないので、白ご飯だけをかばんに詰めて

     コンビニのお湯をつかってお茶づけにして食べていた時のこと。

     
     外は寒かったり暑かったりしても届ける会社の中は、快適な空間で

     すずしい顔で荷物を受け取る人を羨ましいがっていた時のこと。

     
     こんなに頑張っても貰える給料が安いこと。

     
     いろいろ辛いことがあっても、大学まで出してもらったのに
     
     ラクロスのために会社を3か月で辞め、次に就いた仕事を辞めるわけには

     いきませんでした。やるしかないんだと呪文のように言い聞かせ続けました。

     いままであれを超えるつらい仕事は経験したことはありません。

    
     農業の世界に入り、初めは稼げないので畜産のバイトもしました。

     生き物相手で大変な仕事だったけどあれよりはマシ。

     
     独立して、畑が大草になって何日も永遠草取りした仕事も

     あれよりはマシ。

     
     出荷が増え夜中まで嫁と仕事した時もあの仕事よりはマシ。

     
     あの自転車便の日々、涙がでるほどつらかったけど

     自分の限界値が上がった時代でした。


     
     限界値を上げるのは若いうちの方がいいです。

     
     「若いうちの苦労は、買ってでもしろ!」って言いますもんね。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

過去の経験って今に生きているのですね。
自分もたまに畑、草にしてしまって悔しいとき
前のつらかったことを思い出して
作業する事があります。
なんというか、その経験って、つらい時に出てくる心の堤防の様なものですよね・・